美味しい紅茶の入れ方:紅茶の黄金ルール

紅茶は入れ方によって、香りや味わいに差が出るとてもデリケートな飲み物です。美味しい紅茶を入れるためには正しい入れ方を知ることが大切ですが、「紅茶の黄金ルール」という言葉を聞いた事がありますか?

このルールを守って入れれば、だれでも美味しい紅茶を入れることができます。今回は、この紅茶の黄金ルールについて詳しくご紹介します。また、美味しい紅茶を入れるための道具や紅茶の入れ方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

美味しい紅茶をいれるための黄金ルールとは?

紅茶の黄金ルール(ゴールデンルール)は、紅茶が本来持っている香りや風味などを、充分に引き出すために生まれた基本ルールです。19~20世紀にかけてイギリスでは紅茶文化が盛んに広まり、その時に使われていた最もポピュラーな入れ方ともいわれています。紅茶大国イギリスで生まれたこの黄金ルールを、5つのポイントに分けて詳しくみていきましょう。

新鮮で質の良い茶葉を使う

紅茶は食品なので、時間が経てばどうしても劣化してしまいます。どんなに美味しい紅茶でも古いものは茶葉が黒ずんだり、香りが飛んでしまったりと味わいも変化します。美味しい紅茶を入れるためには、新鮮な茶葉かどうか見極めるのが大切です。茶葉を買ったら正しく保存し、なるべく早めに使い切るようにしましょう。

ティーポットを温める

紅茶を入れる時は、ティーポットを事前に温めておくことも大切なポイントです。紅茶の美味しさを引き出すためには熱湯が必要ですが、冷たいティーポットに熱湯を注ぐと、それだけで5℃も温度が下がってしまうといわれています。せっかくのお湯が冷めてしまわないよう、使う前にきちんと湯通しして温めておきましょう。

茶葉の分量をきちんと量る

茶葉を量る時は、なるべく同じティースプーンを使うのがおすすめです。茶葉の大きさによっても一杯の分量が変わるので、茶葉に合わせて量を変えるのがポイントです。ティーカップ1杯分に対し、OPタイプは3g、BOPタイプは2.5gを目安にします。

沸騰した瞬間の熱湯を使う

紅茶に適した水は、浄水器を通した汲みたての新鮮な水道水です。水道水には酸素がたくさん含まれており、沸騰させることによって抽出中の茶葉に空気がつき、くるくるとダンスをするようにジャンピングをはじめます。ミネラルウォーターや汲み置きの水には、酸素が含まれていないのであまりおすすめしません。もし使う場合には、事前によく振って空気をいれるようにしましょう。また、紅茶の成分をしっかり出すためには100℃の熱湯が必要です。5円玉くらいの泡がボコボコと出るくらいまでしっかり沸騰させてから、手早くティーポットに注ぎます。

茶葉を蒸らす間、ゆっくり待つ

熱湯を注ぎ終わったらすぐにふたをしてじっくりと茶葉を蒸らします。ふたをすることによって温度が冷めるのを防ぎ、紅茶の香りを引き出すことができます。茶葉の撚りが開き、ゆっくりと紅茶の成分が抽出されるのを待ちましょう。蒸らし時間は茶葉の大きさによって違いますが、OPタイプで3~4分、BOPタイプで2分30~3分が目安です。ポットの中で茶葉がジャンピングしていたら、美味しい紅茶の入れ方は大成功です。

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美味しい紅茶をいれるために必要な道具

美味しい紅茶を入れるためには、道具選びも大切です。全て必要というわけではありませんが、あると便利な紅茶グッズをご紹介します。お気に入りのものを用意すれば、紅茶をいれる楽しみが広がります。

ティーポット

ティーポットは紅茶を入れる時に欠かせない道具のひとつです。抽出用のおすすめポットはガラス製で目盛りがついているタイプです。熱湯を注ぐ時に湯量が分かりやすく、茶葉のジャンピングも確認することができます。形は丸みを帯びたフォルムがベストです。また、セカンドポットには保温性の高い磁器や陶器がおすすめです。ポットを持った時にバランスがよく、注ぎやすい物を選びましょう。

ティーカップ

紅茶の水色と香りを楽しむためには口が大きく広がり、中が白いものがおすすめです。薄くて軽い磁器製は口あたりもよく、デザインも豊富なので人気です。たっぷり飲みたい時はマグカップも良いですね。厚みのあるものなら冷めにくく、最後まで温かい紅茶を美味しく飲むことができます。

茶こし

茶こしは紅茶液をティーカップや別のポットに注ぐとき、茶殻を取り除くために使います。ティーストレーナーとも呼ばれ、銀製やステンレス製など素材も色々あります。手で持つタイプやティーカップの縁にひっかけるタイプなど種類も様々なので、使いやすいものを選びましょう。

タイマー

蒸らし時間を正確に計るために用意します。デジタルタイマーや砂時計など、実用性やデザイン性によってお好みで選んでください。はじめて購入する時は、細かな時間設定のできるデジタルタイマーが便利です。

メジャースプーン

茶葉を量るための道具です。商品によって色々なサイズの物があるので、分量を確認してから使いましょう。いつも使う同じものを1本決めておくと、紅茶を何度か入れていくうちに好みの量がわかるようになり、味が安定してきます。

ケトル

水を沸かす為に必要な道具ですが、素材選びに気をつけましょう。鉄製のものは鉄分がお湯に溶け出し、紅茶のタンニンと結合して黒っぽい水色になってしまうのでおすすめしません。また沸騰したお湯が注ぎやすいのも選ぶときのポイントです。

ティーコジー/ティーマット

紅茶を抽出している時や、抽出した紅茶の温度が冷めてしまわないようポットにかぶせて保温するための道具です。素材やデザインも豊富で、可愛い存在感がティータイムを楽しく演出してくれます。ない場合はタオルで巻いて代用することもできますよ。ティーマットは保温性の高い布やコルクがおすすめです。

紅茶グッズを詳しくご紹介しています。

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黄金ルールで美味しい紅茶をいれてみよう!

それではイギリスの伝統的な紅茶の入れ方「黄金ルール(ゴールデンルール)」で、紅茶を入れてみましょう!5つのポイントを守り、リーフティーとティーバッグ、それぞれの入れ方をご紹介します。

リーフティーの入れ方

  1. 水道から汲みたての空気をたっぷり含んだ新鮮な水をケトルに入れ、5円玉くらいの泡がボコボコと出ている状態までしっかり沸騰させる。
  2. ティーポットは事前に湯通しをして、温めておく。冷たいポットに熱湯を注ぐと、それだけで5℃も温度が下がるといわれています。美味しい紅茶を入れるために、必ずポットは温めておきましょう。
  3. 温めたポットのお湯を捨て、茶葉を正確に量って入れる。ティースプーン1杯(2.5~3g)をカップ1杯として、人数分入れる。
  4. お湯が完全に沸騰したら、温度が下がるのを防ぐため、ポットをケトルのそばに近づける。熱湯を手早く注ぎ、すぐにふたをして蒸らす。(カップ1杯分は150~160mlが目安)
  5. 砂時計やタイマーを使って時間を計り、じっくり茶葉を蒸らす。OPタイプは3~4分、BOPタイプは2~3分を目安にする。
  6. 時間がきたら、スプーンなどで葉を起こすように軽く混ぜ、濃さを均一にする。混ぜすぎると余分な渋みが出るので注意する。
  7. 茶こしを使って温めた別のポットかティーカップに注ぐ。このとき、ゴールデンドロップと呼ばれる最後の一滴までしっかり注ぎきります。

ポイント

美味しい紅茶を入れるためには、しっかり沸騰させたお湯を手早く注ぎ、ふたをしてじっくり茶葉を蒸らすのがポイントです。しっかり抽出された紅茶は香り高く、味わい深い出来上がりです。

ティーバッグの入れ方

  1. 水道から汲みたての空気をたっぷり含んだ新鮮な水をケトルに入れ、5円玉くらいの泡がボコボコと出ている状態までしっかり沸騰させる。
  2. ティーカップは事前に湯通しをして、温めておく。美味しい紅茶を入れるために、ティーバッグの場合はカップを必ず温めておきましょう。
  3. カップのお湯を捨て、熱湯を手早く注ぎ、ティーバッグをカップの縁からすべらせるようにゆっくりと入れる。(ティーバッグの場合は、お湯を吸うのでいつもより多めにカップにお湯を注ぐ)
  4. ソーサーをかぶせてふたをし、じっくりと蒸らす。(蒸らし時間はパッケージの表示を参考にする)
  5. 時間がきたら、ティーバッグを軽く数回振り、静かに引き上げる。強く振ったりスプーンで押したりすると余分な渋みや苦みが出るので気をつけましょう。

ポイント

ティーバッグの場合も熱湯を使い、ソーサーなどでふたをしてしっかり蒸らすことが大切です。ティーバッグを取り出すときもなるべく静かに引き上げ、押したり絞ったりしないよう気をつけましょう。

まとめ

美味しい紅茶を入れるために生まれた黄金ルール。5つのポイントを実践すれば、誰でも美味しい紅茶を入れることができます。また紅茶を入れる時の道具や茶葉など、好みのものを選べばティータイムがより楽しくなりますね。ぜひ参考にしてみてください。

他にもおいしい紅茶を試したい方はこちらもご覧ください。

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