紅茶の飲み過ぎは身体に悪影響？気をつけたい紅茶の成分や一日の摂取量について

紅茶にはリラックス効果やダイエット効果、また生活習慣病予防など、美容や健康にも効果的といわれています。しかし、どんな良い飲み物も飲み過ぎると身体にとっては悪影響がでることも。そこで今回は、紅茶を飲み過ぎると身体にどんな影響が起こりやすくなるか？また気をつけたい紅茶の成分や、一日の適正摂取量などについて詳しく解説したいと思います。対処法や防止策などもあわせてご紹介しますので、よく紅茶を飲むという方はぜひ参考にしてくださいね。

紅茶を飲み過ぎると身体はどうなる？

紅茶を飲み過ぎると起こりやすい症状についてご紹介します。あれ？この症状なったことがある、という方は要注意ですよ。

頭痛

紅茶を飲み過ぎると頭痛がするという方は結構多くいらっしゃると思います。私もその中の1人ですが、頭痛が起こる理由としては、カフェインの「血管収縮作用」が原因と考えられています。カフェインによって血流が悪くなった血管が、再度拡張し、元に戻った時に血流が増加して頭痛が起こります。

腹痛

紅茶を飲み過ぎるとお腹が痛くなるのは、カフェインが胃酸の分泌を活発にさせるために引き起こされている症状です。胃酸が増えることで胃の中が荒れてしまい、腹痛になることがあります。特に空腹時は、大量に紅茶を飲むことは避けましょう。

めまい・吐き気

特に女性に多い症状ですが、紅茶を飲み過ぎるとめまいや吐き気などの症状がでることがあります。これは紅茶に含まれるタンニンが、体内の鉄分と結合して「タンニン鉄」になることが影響しています。タンニン鉄は体内の鉄分の吸収を妨げる性質があるため、貧血状態になり、めまいや吐き気などの気持ち悪さを感じることがあります。女性は生理などで鉄分が不足しがちなので、特に生理中の紅茶過多には注意が必要です。

下痢・便秘

紅茶を飲み過ぎるとお腹が緩くなり、下痢の症状になることがあります。それはカフェインの利尿作用によって、体内の水分の再吸収が抑制されるため引き起こされます。また、逆に便秘になるという方もいらっしゃいますが、これはタンニンに含まれる作用で、便を硬くする性質が原因だといわれています。

眠れない

紅茶に含まれるカフェインには興奮作用があるのは有名ですね。リラックス効果のある紅茶ですが、夜寝る前にたくさん飲み過ぎてしまうと、この興奮作用によって眠れなくなることがあります。どうしても夜寝る前に紅茶を飲みたい時は、薄めに抽出するか、カフェインが少ない茶葉を選ぶのがおすすめです。

カフェイン中毒

日常的に紅茶を飲み過ぎると心配されるのがカフェイン中毒です。カフェイン中毒とは、感覚過敏、不整脈、動悸、吐き気などの症状が身体に現れ、悪化すると死に至るケースもあるカフェイン依存症のことです。紅茶以外にも、コーヒーやカフェイン飲料をたくさん飲む方は充分注意しましょう。

尿路結石、腎結石

紅茶にはシュウ酸という成分が含まれています。シュウ酸とは野菜に含まれているあくやえぐみの成分で、紅茶にも比較的多く含まれています。このシュウ酸には体内に入ると腎臓でカルシウムと結合して結石になる性質があります。そのため紅茶を大量摂取すると、尿路結石や腎結石になりやすい可能性があるといわれています。

摂取過多は注意！気をつけたい紅茶の成分について

適量ならば身体に良い影響をもたらす紅茶ですが、摂りすぎに気をつけたい成分がいくつかあります。

カフェイン

適度なカフェイン摂取は、気分をシャキッとさせ、疲労回復や鎮静作用に効果が期待できます。しかし大量に摂取してしまうと、前述したような頭痛や腹痛、めまいや吐き気などの症状が起こることがあります。日常的にカフェインを摂取過多してしまうとカフェイン中毒になってしまう恐れもあるので、自分の適量を知って飲み過ぎないことが大切です。

タンニン

タンニンはポリフェノールの一種で、紅茶の渋み成分でもあります。適度なタンニン摂取は、抗ガン性、抗酸化性、抗菌性などの効果が期待できます。しかし過度なタンニン摂取は、体内の鉄分の吸収を妨げてしまうので、貧血気味の方は特に気をつけて下さい。また食後すぐに紅茶を飲むと、食事で摂取した鉄分が吸収されにくくなってしまうので、1〜2杯程度にするのがおすすめです。

シュウ酸

ほうれん草やさつまいもなどの野菜に含まれているシュウ酸は、あくやえぐみなどの成分です。紅茶にも比較的多く含まれているため、飲み過ぎるとシュウ酸過多になり、身体に悪影響が出てくることがあります。シュウ酸の多くは腎臓を通っておしっこになりますが、その過程で腎臓内のカルシウムと結合して、結石となる性質があります。これを防ぐには牛乳と一緒に飲むと効果的といわれていますので、気になる方はミルクティーにして飲みましょう。

一日に飲んでいい紅茶の量の目安とは

上記で述べてきたように紅茶を飲み過ぎることで心配なのは、やはりカフェインの過剰摂取です。日本では一日に摂取してよいカフェインの摂取量の基準は設けられていませんが、ヨーロッパの食品安全機関が推奨している目安によると、体重70ｋｇの健康な成人で、一日あたり200mgのカフェイン摂取であれば急性毒性の心配はないとされています。紅茶に含まれるカフェインの量は、ティーカップ1杯分でおよそ45〜60ｍｇなので、約4杯程度の紅茶ならば過剰摂取の心配はないようです。とはいえ、カフェインやタンニンの吸収は個人差があり、身体への影響も人それぞれ違います。お酒に弱い人や強い人がいるように、紅茶のカフェインやタンニンに関しても自分の適量を知ることがとても大切ですね。

紅茶の飲み過ぎによる症状の対処法や防止策

茶が好きで毎日飲む方には、飲み過ぎによって起こる様々な症状はとても気になりますよね。そんな症状を防止するための有効な対処法や防止策を紹介します。

適度なカフェイン量を守る

どんなに紅茶が好きだからといっても、やはり飲み過ぎは厳禁。一日4杯程度を目安に、自分の適正量を知って過剰摂取を避けるのが大切です。抽出時間が長かったり茶葉が多いと成分の抽出も濃くなってしまうので、差し湯をしたり、茶葉の量を調節したりして、自身の体調変化を観察してみてください。

空腹時を避ける

お腹に何も食べ物が入っていない時に紅茶をたくさん飲むと、胃の粘膜が刺激されて吐き気や腹痛などの症状が出やすくなります。空腹時にはクッキーやマフィンなど、お菓子と一緒に紅茶を飲むことで症状も防止されやすくなります。朝起きた後に紅茶を飲む習慣のある方も、ぜひ意識してみてください。

ミルクティーで飲む

紅茶のタンニンは胃を刺激する作用があります。それを防止する策として、牛乳を加えたミルクティーで飲むのがおすすめです。牛乳に含まれるタンパク質がタンニンを包み込み、胃腸への刺激も緩和されます。胃腸が弱い方はミルクティーで紅茶を飲むのがおすすめです。

デカフェやカフェインレスの紅茶を選ぶ

一日に何度も紅茶を飲む習慣がある方は、カフェイン過剰摂取を予防するため、カフェインの少ない紅茶を選ぶと良いでしょう。特に就寝前やリラックスしたい時、妊婦さんにもお勧めなのがデカフェやカフェインレスの紅茶です。今は色々な紅茶ブランドからも美味しいデカフェやカフェインレス紅茶が販売されているので、飲む時間帯や用途によってティータイムに取り入れるのも良いですね。

おすすめのデカフェ紅茶3選

アーマッドティー/デカフェアールグレイ

フォートナム＆メイソン/ロイヤルブレンドデカフェ

ルピシア/デカフェ・白桃

まとめ

健康に良い紅茶も、飲み過ぎには要注意！紅茶に含まれるカフェインやタンニンなどの摂りすぎは、身体に悪影響を引き起こす場合もあります。それぞれの適正量や症状には個人差があるので、自分の体調と相談しながら毎日のティータイムを楽しみましょう。