妊娠中や授乳中の女性は気をつけなければいけないことがたくさんあります。特に食事に関しては、お腹の中の赤ちゃんにも影響が与えられてしまうため注意が必要ですよね。一般的に妊婦さんにとってカフェインは良くないといわれていますが、そもそもカフェインが良くないといわれている理由は何でしょうか?「妊娠中に紅茶を飲んではいけない?」「カフェインが赤ちゃんに与える影響って?」など、気になるカフェインについて今回は詳しく解説していきたいと思います。妊娠中でも安心して飲める紅茶も合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
紅茶とカフェインについて
カフェインは妊娠中でなくても、過剰に摂取すると身体に悪影響を与えるといわれている成分です。そもそもカフェインの作用とはどんなものなのでしょうか?良い点や気をつけたい点などをふまえて見ていきましょう。
カフェインが与える身体への作用
カフェインは身体の中でも脳への作用が強く、「覚醒作用」が高いことで有名です。朝起きた時や仕事中の眠気覚ましにコーヒーや紅茶を飲む方も多いと思いますが、まさにこれはカフェインの代表的な作用ですね。頭をすっきりさせたい時や、集中力を高めたい時にも有効的ですし、さらに意外に感じられるかも知れませんが、リラックス効果もあるので気持ちを落ち着かせたい時にもぴったりです。そのほか、咳や喘息の症状を緩和する作用や気管を広げて呼吸を楽にしてくれる作用があるともいわれています。ただし、今あげた作用はカフェインの適正量を守った場合の好ましい作用であり、カフェインを過剰に摂りすぎると不眠、頭痛、めまい、心拍数の増加、下痢、吐き気などの症状が出ることも。適量のカフェインは身体に良いですが、摂取し過ぎるとカフェイン中毒になる可能性もあるので注意しましょう。
気になる紅茶のカフェイン量は?
一日に摂取できる安全なカフェイン量には国際基準がなく、国によって多少違いますが一般的に健康な成人で400mgまでとされています。これを紅茶に換算すると何杯になるか気になりますよね?文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、紅茶5gを360mlの熱湯で1.5~4分抽出した場合のカフェイン含有量は100gあたり0.03g(30mg)と記載されています。コーヒーの場合は100gあたり0.06g(60mg)なので、紅茶はコーヒーのちょうど半分位というわけです。ティーカップ1杯が約150mlなので、紅茶1杯に含まれるカフェイン量は約45ml。健康な成人の一日の摂取量から考えると、紅茶は一日8杯位飲んでも身体には悪影響がないということになります。紅茶好きにとっては安心してたくさん飲めるので嬉しいですね。ただしカフェインに対する感受性は個人差があるため、あくまで目安として捉えましょう。
妊娠中に紅茶を飲む時の注意点は?
さて、妊娠中や授乳中のママが紅茶を飲むときにはどんな注意が必要なのでしょうか?カフェインが赤ちゃんに与える影響や、妊婦が1日に摂取していいカフェイン量の目安など詳しく解説します。
カフェインが赤ちゃんに与える影響とは
妊娠中にカフェインを多量摂取すると、お腹のお赤ちゃんにどんな影響があるのでしょうか?継続的に摂取した場合、赤ちゃんの発育が阻害され出生時の「低体重」の恐れや「早産・流産」の原因となる可能性も考えられます。妊娠中はカルシウムが非常に重要な栄養素で赤ちゃんの骨などを作るためにも不可欠です。しかしカフェインには、その大切なカルシウムを体外に排出する働きがあり、結果として胎児の成長に大きく影響を及ぼしてしまうのです。また母体から摂取されたカフェインは、胎盤を通して赤ちゃんにも移行されますが、赤ちゃんの未発達の消化器官ではうまく排出することができず、発達障害などの原因に繋がるとも懸念されています。
妊婦が一日に摂取しても良いカフェインの許容量
赤ちゃんに与える影響を考えると飲まない方がよいのではと思われますが、紅茶は普段の生活の中でほっと気持ちを落ち着かせてくれる存在でもあります。これまで毎日紅茶を飲んでいた方にとっては、一切飲めない妊娠生活はかえってストレスになってしまうかも知れません。きちんと許容量を守れば不安な妊娠期の安らぎになってくれるので、正しい摂取量を知ることが大切です。とはいえ妊娠中のカフェイン摂取量についても明確な国際基準はなく、国によって推奨されている許容量も違います。健康な一般成人のカフェイン摂取量が一日400mgに対して、妊婦が摂取して良いとされるカフェインの許容量はFSA(英国食品基準調)では「一日200mgまで」と発表されています。紅茶で考えると一日4杯位を目安に考えると良いでしょう。もちろんカフェインの感受性は人それぞれなので、あくまで参考程度に考えてご自身の体調や状況に応じて判断してくださいね。
カフェインの少ない紅茶を選ぼう
紅茶が好きな妊婦さんにとっては一日4杯でも少ない!という方もいらっしゃるかも知れませんね。また、許容量内でもやっぱり心配・・という方も多いでしょう。そんな時は、カフェインの少ない紅茶を選ぶのがおすすめです。紅茶には「カフェインレス・デカフェ・ノンカフェイン」という商品があり、特殊な方法で茶葉からカフェインを除去した紅茶のことを指します。名前の違いは茶葉に含まれるカフェイン量によって違い、
▼カフェインレス
茶葉からカフェインを取り除いたもの。微量のカフェインは含まれている。
▼ デカフェ
カフェインレスと同様、茶葉からカフェインを取り除いたもの。こちらも微量のカフェインが含まれている。世界ではデカフェの言葉の方が一般的に浸透している。
▼ノンカフェイン
元々カフェインを含まないもの。麦茶やルイボスティー、ハーブティーなどを指す。紅茶には原料自体にカフェインが含まれているので、ノンカフェインの商品は存在しない。
となっています。妊娠中に紅茶を選ぶ時の参考にしてみてくださいね。
また、ハーブティーには種類によって子宮収縮作用などがあるものもあり、妊娠中は避けた方がよいものもあります。購入する時は産婦人科の担当医やお店のスタッフなどに確認しましょう。
妊娠中や授乳中に安心して飲めるおすすめ紅茶5選
気持ちをリラックスさせてくれる紅茶。妊婦さんや授乳中のママでも安心して飲めるデカフェやカフェインレスのおすすめ紅茶を5選ご紹介します。カフェインが苦手な方へのプレゼントや就寝前のナイトティーにも最適です。
ロイヤルブレンドデカフェ/フォートナム&メイソン
フォートナム&メイソンでも人気の「ロイヤルブレンド」は、1902年に国王エドワード7世のために作られたブレンドティーとしても有名です。アッサムとセイロンの低地産茶葉を合わせた濃厚で奥深い味わいは、ほのかに蜂蜜のような風味が感じられます。正統派の英国紅茶をデカフェで飲めるのはうれしいですね。贅沢なロイヤルミルクティーにもおすすめです。
アールグレイデカフェ/マイティ―リーフ
マイティーリーフは1996年、自然・健康志向の高いアメリカのサンフランシスコで生まれたティーブランドです。最高品質の茶葉やハーブなどを特製ティーパウチに詰めたオリジナルブレンドが人気で、その美味しさは世界の名立たる高級ホテルでも愛飲されています。こちらのアールグレイはデカフェとは思えないほどフルボディの味わいが強く、爽やかなベルガモットの香りもしっかり感じられます。デカフェ紅茶のイメージを変える逸品はプレゼントにも最適です。
セイロンデカフェ/シロッコ
シロッコはスイスの高級Bio紅茶ブランドで、原材料のこだわりやパッケージの可愛さ、環境に優しいティーサシェなど話題性も高い人気紅茶です。こちらの商品はスリランカの最高級茶葉をやさしく丁寧に脱カフェイン処理しており、爽快で力強い味わいと丸みのある風味を楽しめます。個包装になっているので外出先への携帯にも便利ですね。
デカフェフルーツセレクション/アーマッドティー
アップル、ストロベリー、レモン&ライム、ピーチ&パッションフルーツのフレーバーティーがセットになったデカフェ紅茶。茶葉にドライフルーツのチップがブレンドしてあり、フルーツの香りや甘さが豊かに広がります。こちらの紅茶は96%以上カフェインを除去した茶葉を使用しているため、より安心して飲むことができます。気分によって香りや味わいが選べるので楽しいですね。
ジンジャールイボス/ばんどう紅茶
まったくカフェインをとりたくないけど、お茶が飲みたい時にはルイボスティーがおすすめです。こちらのルイボスティーは非発酵のグリーンルイボスなので、一般的なルイボスティーが苦手な方やお子さまでも安心して飲むことができます。有機栽培のグリーンルイボスに熊本県産の生姜を合わせたジンジャーティーは、身体もぽかぽか温まるので妊婦中にもぴったりですね。
まとめ
カフェインは摂りすぎると身体に悪影響が出る心配があるので、妊娠中に紅茶を飲む際は一日のカフェイン摂取量に注意しながら楽しむようにしましょう。それでも気になる方は、デカフェやカフェインレスの紅茶を選ぶと安心です。プレゼントにも良いですね。
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